top of page
検索

ルーツを知ることは、その土地への強い愛着へと繋がる力になります

ree


川宿田好見 | 学術専門員


ree

鹿児島県生まれ。鹿児島国際大学

大学院博士後期課程単位取得満

期退学。修士(国際文化学)。専門

は考古学・博物館学。大学院在学

中に発掘調査や語学留学を経験

するとともに、離島での博物館活

動の在り方などを模索。2010年~

2013年鹿児島国際大学就業力育

成プロジェクト調査研究員。2014

年~2016年同志社大学文化情報学

部嘱託講師。2013年7月より地域お

こし協力隊兼学術専門員として小

豆島町に着任。日本遺産「せとうち

石の島」など、小豆島の石の文化

の魅力発信事業に従事。2022年3

月放送の「ブラタモリ」にて案内人

を務めた。


「小豆島の石や歴史の面白さをみんなで共

ree

有できていたらいいなと思います。住民

の方の石の知識がもっと深まり、住民カイドが増

え、石の面白さを伝えられている状況が理想で

すね。“地元の人が自分たちの文化財について

理解し、文化財という資源を大事にすることが未

来のために重要だ”というのが持論なんです」

 そう語るのは、考古学者で小豆島町商工観

光課の学術専門員の川宿田好見さん。2013

年に石の学術専門員として小豆島町へ。現在

も石の魅力発信や、地域から石の魅力を伝え

られる人を増やすべく、ガイドの育成などに努

めている。



 小豆島の歴史を物語る上で、かかせないの

が石。小豆島には良質な花崗岩が豊富にある。

大坂城築城時、石垣積みを徳川家から命じ

られた大名たちが石を切り出し運んだ丁場跡

が点在する城ファン垂涎の地。巨大な石丁場

跡「天狗岩丁場」には使われずに残った「残

石」がいくつも残り、当時の石切り技術を伝え

る貴重な文化財となっている。



「文化財は地域の人たちの誇りや地元へ戻っ

てくる動機になり得る」と考えるようになった

のは様々な離島でのフィールドワークが端緒。

文化財を通じて自分たちのルーツが話題にな

り、住民同士の会話が生まれた。

ree

「限界集落で拠り所になっていたのが、その

土地の“歴史”だったんです。土地のルーツを

感じ理解することは、その土地への愛着を沸

かせる力があるんです。自分が暮らす土地の

歴史は住民であれば誰もが共有できる話題な

んですよ。地域を盛り上げようとした時に共感

を得やすいんです」


 現在、瀬戸内の島の石文化のストーリーが

日本遺産に認定されたことを受け、石の魅力

を伝える業務に従事。石の文化の出前授業や

ワークショップなどを通じて、子どもたちに“種

まき”にも常に取り組んできた。「一番楽しみ

にしているのは石工のワークショップですね。

みんなで、石積みをしていくことで石工の技術

を考える。元々やりたかったテーマなので力を

入れていきたいです」。

 
 
 

コメント


bottom of page