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なぜ、小豆島は世界から愛されるのか?



国連世界観光機関(UN Tourism)は観光で地域づくりに取り組む優良地域エントリー65カ国・270地域の中から、「ベスト・ツーリズム・ビレッジ2025」(BTV)を発表。小豆島町と土庄町がそろって認定されました。

映画ならアカデミー賞、食で言うならミシュランで三ツ星と同じくらいの快挙です。2024年の持続可能な観光地を認証、格付けする「グリーン・デスティネーションズ」のシルバーアワード受賞に続き、小豆島は世界的な評価を受けています。 今回の認定を機になぜ、小豆島はこんなにも世界から愛され評価されるのか、改めて考えてみました。 *********************** 「ベスト・ツーリズム・ビレッジ(BTV)」とは? 国連世界観光機関(UN Tourism)が実施する国際認定制度。過疎化や地域格差、文化の均質化が進むなかで、観光を単なる消費や集客で終わらせず、地域に受け継がれてきた自然、景観、文化、食、暮らしの営みを守りながら、地域の誇りと経済、次世代へ続く持続可能な未来につなげている農村・地域を評価する。これまでの国内のBTV認定は以下12自治体です。

1. 北海道 ニセコ町(2021)

2. 京都府 南丹市美山町(2021)

3. 北海道 美瑛町(2023)

4. 宮城県 奥松島地区(2023)

5. 長野県 白馬村(2023)

6. 岐阜県 白川村(2023)

7. 山形県 西川町(2024)

8. 鹿児島県 天城町(2024)

9. 奈良県 明日香村(2025)

10. 和歌山県 高野山(2025)

11. 香川県 土庄町(2025)

12. 香川県 小豆島町(2025) ******************** 2026年の農村観光の世界基準とは、なんだ!? “観光は、農村地域の文化、自然資源を守り、繁栄・成長・結束させ、社会的包摂を促進させるものであり、観光により誰一人取り残されない未来を築くことができるのだ”との主旨をUNTourism 事務局長ズラブ・ポロリカシュヴィリ氏は、BTVの式典で語りました。どうやら世界で問われているのは、景色の美しさや知名度、集客数ではなく、地域の自然・文化・産業・暮らしと、どう結びつき、それらを壊さず持続させているか――。この点こそが、世界の“ものさし”のようです。  そこで今回のBTV認定獲得に現場で尽力された小豆島町商工観光課の中川有里さんに、農村観光の世界基準を聞いてみました。

「小豆島は多様で豊かな表情があります。海と山が共存する風景。小さな島に凝縮された文化。風土をいかした食。自然とアートが紡ぐ景観。離島で生きる時間の積み重ねが、文化や産業となり、それらの異なるものが重なりあって生まれたものです。その全てが唯一無二の人々の暮らしであり、そのまま島の魅力となっています。そこに暮らす人々の生活が、自然や農業・漁業などと融合することで地域の風景を創り、その風景が観光の価値を生みだしていく。それは、まさに小豆島が歩んできた歴史と重なるものです。

   小豆島は離島であり、荒天時は完全に閉ざされることもあります。しかし、私たちにとって海は、常に新しいものを運んでくれる道でもありました。製塩業や醤油醸造業、素麺、採石業、オリーブなど多くの産業や、農村歌舞伎などの文化は、全て海を通して、運ばれてきたものです。離島で生きることは、新しいものを受け入れ、自分たちの手で、幾重もの困難の中、生活を育み守り続けてきた挑戦の歴史です。こうして人々の営みが自然や資源などと結びつき、「育み、守り、新しい風が吹く」循環を生み出し、昔から持続可能な島が

創りあげられてきました。

  特別な「観光」ではなく、人々の暮らしから生まれた「観光」は、離島で生きることで育まれた創造的で地に足の着いた小豆島ならではの観光のかたちです。

 それは、訪れる人にとってはかけがえのない「体験」であり、住む人にとっては「誇り」。暮らしがそのまま魅力となる島、それが多くの人から愛される小豆島なのだと思います。」


************************** 小豆島の静かな風景の先にあるもの

2026年4月に欧州旅行委員会(EuropeanTravel Commission)が公表したレポート(※)によれば、いま旅先の文化、環境を意識して、行き先を選ぶ旅行者が主流になってきていることを伝えています。こうした「コンシャス・トラベラー」と呼ばれる旅人たちは、もはやその土地をただ消費することを求めてはいません。このレポート内容は、奇しくも小豆島が格付け認証を獲得した「グリーン・デスティネーションズ」や、国連世界観光機関(UN Tourism)の「ベスト・ツーリズム・ビレッジ」の農村観光の世界基準と連動しています。

 彼らが求めているのは、“美しく静かで、その土地の営みに深く結びついた体験と風景に触れる旅”と言えます。その美しさは、一朝一夕に作られたものではなく、自然と文化、産業が、まさに今も、日々の暮らしのなかで時間と織り重なってきて初めてできるものです。

  その美しさの先に、旅人たちは「未来へ手渡していくに値する暮らしのかたち」を見つけるはずです。そう考えるなら、世界中から訪れる旅人は、小豆島の人々が時間をかけて現在進行形で積み重ねている景色の先に、自分たちの未来の「理想の暮らし」を感じるからこそ、小豆島を愛してやまないと言えるかもしれません。 ****************************

 
 
 

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