【水と棚田と肥土山農村歌舞伎】
- harayama0
- 11月7日
- 読了時間: 2分


肥土山地区で300年以上続く伝統芸能。
中山地区は秋の収穫期に、神様に奉納する歌舞伎なのですが
肥土山地区の歌舞伎は、は春の田植え時期の開催。
肥土山地区は、昔から千枚田がある中山地区に比べると標高が低く、
田畑はいつも水不足。上にため池を作って、低い肥土山地区まで水を潤沢に
流すことができれば・・・。当時、私財まで投じたため池プロジェクトのリーダーは、
村の庄屋「太田伊左衛門」さん。さぞかし意気な人だったでしょう。
村民と必死の思いでため池を作り、用水路を作り、水を離宮八幡様の周りまで引いた…。
そこで、嬉しくなった村民が小屋を建て、歌舞伎を演じ、歌を歌い、踊り始めたらしいのです。
当時、江戸幕府が芸事遊興は身を亡ぼす、として、歌舞伎の上演に対する
取り締まりが厳しかった背景もあり“神様に奉納する”のは、どうやら後付けでは(笑)?
それはそれは、みんなでドンチャンお祝いしたかったでしょうから!
今でも、伝法川、殿川、蛙子池といった豊富な水と山の恵みがいっぱいのエリア。
肥土山歌舞伎が、田植え時期に行われるのはそれが理由です。
また、儀式からではなく、嬉しくなってみんなで踊りだしたという
なんとも素敵な始まりですから、幸せでアットホームな雰囲気も
しっかりと継承されているのかもしれません。
肥土山地区は、太田伊左衛門さんは豊水分霊神社として、離宮八幡神社内に
ひっそりと祭られています。
Hito-yama Rural Kabuki
Performed every year on May 3rd at Rikyu Hachiman Shrine in Hito-yama, this rural Kabuki has been preserved for over 300 years. Unlike the autumn performance in Nakayama, Hito-yama’s Kabuki takes place in spring, at the start of rice planting. In the past, the village suffered from water shortages, until the local headman Ota Izaemon built Kaerugoike Pond and brought irrigation to the fields. Villagers, overjoyed when the water reached the shrine, began to sing and dance—an origin story still told today. Rooted in the blessings of water, this Kabuki remains a warm, community-centered celebration.





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